2021年ニコメド10選

ニコニコメドレーシリーズとは

ニコニコメドレーシリーズが好きです。どれくらい好きかと言うと、お風呂に入りながら聞くくらい。

ニコニコメドレーと言えば、しも氏の組曲『ニコニコ動画』が有名です。そのため、ニコニコ動画で流行った曲のメドレーかな?と思いがちですが、ニコニコ大百科の記事には、「ニコニコメドレーシリーズとは、ニコニコ動画で生まれた作品群である。」とあるだけで、構成楽曲も「多岐にわたる」としか書かれていません。

実際のところ、ニコニコ動画用のメドレーなら何でもアリという感じになっています。原曲のメドレーもあるようですが、やはり統一感があってDTM(打ち込み)の技術も堪能できるアレンジメドレーが好きですね。

駆け抜けるメドレーシリーズ

私がニコニコメドレーにハマったきっかけは、銀河P氏主催の「駆け抜けるメドレーコラボレーションⅣ」でした。複数人で担当した、いわゆる合作になるのですが、長すぎて1個の動画に収まっていません。Ⅳは3個、その次のFINALは10個も投稿されています。

速めのBPMで目まぐるしく変わる楽曲、曲名を主体とした動画構成、各作者の小ネタやカオスも入り混じり、一見の価値ありです。聞く側のツッコミありきの部分があったりして、コメント機能との相性も良いんですよね。この先のニコニコメドレーシリーズを語るにあたっても、「駆け抜け」というワードは欠かせないものになるでしょう。

ニコメド10選

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そんなニコニコメドレーシリーズの中から、昨年の好きな作品を挙げる企画が行われていました。参加資格も必要ないようなので、応援と感謝も兼ねて自分も参加します。何気にブログ初記事!

2021年ニコメド10選

「:」以下は、投稿者様(敬称略)です。

1. ニコニコ十五周年漂流記:26K

ニコニコ動画15周年とのことで、メドレーもいくつか投稿されました。ただ、ニコニコ動画の歴史をテーマに作ると、初期辺りの選曲が同じになりがちという問題があります。名曲は色褪せないということもありますが、あらゆるメドレーで使われてたりするので、何度も聞くと飽きてしまうというのも正直なところ。

こちらは、選曲のほとんどを2017年から2021年までの5年間に絞っているので、新しい曲が多くて直近の歴史を振り返るのに持ってこいです。19分近くのメドレーを1人で作っているのも流石ですが、主旋律の音色が曲に合わせて結構な頻度で変わって楽しいです。

[13:17~14:00]

バグったような演出から、エフェクトを掛けるなど変化球的なアレンジが素晴らしい。

2.【15周年記念】十年祭からのニコニコ動画を振り返る動画:Ketoku

「十年祭から」とのことなので、前の動画と同じコンセプトになりますね。流行った曲、という意味ではこちらの方が王道の選曲と言えそうです。

[02:24~02:39]

音割れポッターをメドレーに入れる勇気。聞き苦しくない程度に牙を抜かれてるのが面白すぎる。ガチで音割れにするとリピートしにくくなるので、良い塩梅だと思います。

[05:10~06:16]

静かで感動的なゾーンのはずなのに、使われた音MADがしょうもない(褒め言葉)ギャップがすごい好き。象ちゃんですP氏のFlyers!!!三部作は、何回見たか分からないです。

3. 十年作者合作2021【ニコニコメドレー合作】:Ketoku

十年作者と言うだけあって、どのパートのクオリティも高く、各作者さんの試みも面白いです。今回投票する中では一番好き。特に好きなところを挙げていきます。

[01:39~03:51]:け@Reourom パート

開幕の『The Hamsterdance Song』は初めて聞いたけど、めちゃくちゃ良い曲ですね。その後も、音ゲー好きって選曲&ノリノリアレンジで最高です。

[06:11~08:22]:ゼル パート

「アップロードに10年かかった動画」と「ビガビガ戦法」の音MADを元にした選曲。自分はタグ巡回するくらい好きなのでツボでした。音だけ聞いてると、序盤は普通にゲームメドレーなんですよね。そこがまた面白い。

[12:34~14:58]:Ketoku パート

歌い手さんを起用し、動画のコンセプトを踏まえた「きっと十年後もその先も」から、まるで1曲のように繋いでいます。自分的にはボーカル入りメドレーの理想形。ここでしか聞かないような選曲で、歌詞の繋がりも良く、切ないメロディーラインも締めに相応しい。最高の主催の仕事です。

4. 好きな曲繋いで重ねたらAIきりたん達が歌ってくれるってマジですか?!:ウボァー

大好物のボーカル繋ぎ。重ねが多くてテクニカルなメドレーです。「AIきりたん」と思ったら「達」なので、音声ソフトも思った以上に変わって裏切られました。VOICEROID達が登場する動画は、曲ごとにしっかり演出も変わって可愛いです。音源・動画が同じ人になってたのが一番の驚き。どうなっているんだ…。

[03:35~04:25]

リフレクティア』(true tears OP)と『リテラチュア』(魔女の旅々 OP)の似た曲名重ねが粋。『ハジメテノオト』からの繋ぎも圧巻です。

5. OTOMAD TRIBUTE Original Soundtrack:R.M.

最近は、合作の音MADのためにオリジナルメドレーを作るというのが定着していて、メドレー好きとしても見逃せません。こちらは、音MAD作者が選ぶ今年の音MAD10選でダントツ1位になった、OTOMAD TRIBUTEのためのメドレーです。

音MADありきなので選曲や繋ぎは語りにくい部分がありますが、音ゲー曲が割と多めなところ、「原曲じゃない?」ってくらい音圧も音も良くて聴き応え抜群です。このメドレーあっての10選1位ではないでしょうか。

[04:58~05:40]

元動画の唐突展開をメドレーに組み込んでる上に、音が良すぎる。こういうのに弱いです。

6. ◯:R.M.

同じR.M.氏。クオリティが安定してます。ニコニコでは珍しい世界一周の正統派メドレー!と思いきや、『Qunka!』も入ってるのが分かってる。締めの『We Are The World』は、反則級に良いですね。

何よりこれが、【自転車泥棒合作2021】のために書き下ろされたという事実が面白すぎる。本編も是非見ましょう。というか、メドレー単品はこんなタイトルだったんですね。検索しにくいよ!

[03:05~03:51]

掛け声繋ぎは思いついてもなかなか。『Kecak』ってIIDXに入ってたやつですよね?懐かしい!

7.【音MADニコニコメドレー】 FavOtoMædⅢ:蓑虫

音MADで使われた曲を繋ぐメドレーは時々あるんですが、流行った曲の中に、それ作者の好みでしょってマイナーめの曲が入るのが好きです。otoMAD-synthesis.midの『Green Lime』とか。

こちらはそこまででは無いですが、『Bein' Friends』『モリモリスター』『スペクターランド』あたりは、1万再生超えのMADが1つあるくらいのピンポイントな選曲。ⅢということでⅠから通しで聞くことも多いんですが、短期間なのに音のクオリティがすごく上がっているように感じます。

[11:03~12:21]

『Build Our Machine』をエコーで終わらせて繋ぐのがスマート。そして、その次の繋ぎが良すぎます(動画の「先言っちゃったニキ」愛してる)。そこで終わるとリスペクト元と同じになってしまうところ、最後にもう1曲持ってくるのが良いですね。

8.【音MADニコニコメドレー?】KABOOOOM!!:蓑虫

ネタバレになりますが、マルマイン氏という投稿者の音MADに使われた曲だけで作ったメドレーです。普通そんなことする?ヤバすぎでしょwwwという思いも込めて。

氏の選曲自体が音MADの流行り物に乗らないところがあるので、独自性のあるメドレーになっています。それと、メロディーを元動画に合わせて変えている部分があり、ありそうで無かった!と思いました。流れてる動画がどれも面白そうで、見に行きたくなります。こうなると、マルマイン氏が2021年2月から投稿してないのが気になるかも。

[01:34~03:00]

元動画リスペクトでメロディー変化アレンジ3連発、からの熱い『OTAHENアンセム』。メロディーの引きずられ具合は、「創生のどんぐりたけし」が顕著で面白いです。

9. メドレー無茶振り合作 〜エグい〜 の yuuyuu パート:銀河P

参加者が1つずつお題を考え、シャッフルして別の参加者に割り当てる企画です。インスパイア元の音MAD無茶振り企画も好きでしたが、冒頭で触れた「駆け抜けるメドレーシリーズ」主催の銀河P氏が、ニコニコメドレーシリーズでそれをやってくれました。しかも3個。

メドレーを引き立てる動画がすごいんですよ。パートごとに無茶振り内容に合わせた構成に変えていて、めちゃくちゃ凝っています。是非2回目もやって欲しいんですが、通しで繰り返し聞くって感じじゃなくて、飛ばし飛ばしで好きなとこだけ聞いちゃうのでパート投票にします。

[22:12~25:16]

「ドラムス」の使用禁止というなかなかの無茶振り。ゲームのサウンドロゴをサンプリングとして使って、ゲーム曲でまとめつつチップチューン的なアレンジで仕上げています。発想も良いですが、何と言っても完成度が高い。エモすぎて鳥肌が立ちました。

10. メドレー無茶振り合作 〜ヤバい〜 の maddog パート:銀河P

[18:37~21:16]

無茶振りの内容勝ちで、それをなかなか明かさずに翻弄されるコメントも見所。完璧に応えた切なくも徐々に盛り上がるメドレーでありながら、選曲が結構珍しいものばかりで、何度も聞きたくなります。

ここすき一選

30秒程度でお気に入り箇所を選ぶ企画ですが、上でも挙げた「十年作者合作2021【ニコニコメドレー合作】」の[08:45~09:16]、『遥かなるときの彼方へ』が始まってから『アンチクロックワイズ』が終わるまでとします。31秒にちょうど3曲収まった!

ここすき

パート全体では「時」をテーマにした曲を繋ぎつつ、VOICEROIDのボーカルを入れるという素敵すぎることをやっています。そのため、自分の好物であるマイナー曲のオンパレード。

該当箇所では、紲星あかりが英語歌詞を歌い上げている中に『Timepiece phase II』が重なり、合いの手のようにメロディーが動いてから、次の曲へと繋がります。佐々木博史氏の『Timepiece phase II』は、古参音ゲーマーなら知らない人はいないくらいの「神曲」ですが、ニコニコメドレーシリーズでは初耳。「時」縛りの中で、自然に重ねと繋ぎを果たした完璧な使い方に拍手を贈りたいです。

おわりに

主催や動画作成なども含め、ニコニコメドレーシリーズの作者さん達にはいつも楽しませてもらってます。ありがとうございます。今年こそは自分もDTMを始めたいところ!